【超簡単に説明】年末調整の書き方を大公開!

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年末が近づいてくると、会社から年末調整の用紙を配布されているのではないでしょうか。

年に1回しかないですし、毎年書き方に悩むこととお察しします。

実際に、私の会社でも毎年「書き方が分からない」と問い合わせをしてくる社員は多数います。

そこで、抑えておきたいのが3つの書類の特徴です。

年末調整には、

(1)給与所得者の扶養控除等の(異動)申告

(2)給与所得者の保険料控除の申告

(3)給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書


の3種類の用紙を書く必要があります。



では、具体的にこの3種類の用紙の違いは何なのか書き方と共に解説していきます!

(1)給与所得者の扶養控除等の(異動)申告

参照:「各種申告書・記載例(扶養控除等申告書など)」https://www.nta.go.jp/users/gensen/nencho/shinkokusyo/index.htm

扶養親族がいる場合

画像のピンクグリーン枠を記入しましょう。

『給与所得者の扶養控除等の(異動)申告』は、扶養親族の確認の為に記入する申告書です。

「そもそも扶養親族とは何だ?」と言う方の為に解説しますが、家族の中で収入103万円以内の方が該当します。
(配偶者(夫または妻)は、収入130万円までで特別配偶者として該当することができます。)

但し、被扶養者に入れる場合は、親族の中で重複は許されません。

例えば、子どもを父親の扶養に入れていれば、母親の年末調整では扶養に入れることはできません。

誰がどの扶養に入れるのかだけ、気をつけておきましょう。

また、忘れがちなのが扶養者の個人番号の右隣にある「同居老親等」「その他」「特定扶養親族」の欄です。

「同居老親等」「特定扶養親族」については、その年に該当する方の生年月日が記載されています。

「同居老親等」「特定扶養親族」は、普通の扶養者の控除額よりもプラスで控除できる為、お得な存在ですし、頭に入れておきましょう。

独身の場合(扶養親族がいない場合)

独身の場合や、家族を扶養に入れない場合は、ピンク枠だけ記入すればOKです。

よく「名前や住所などだけ書く意味はあるのか?」と質問を受けることがありますが、扶養家族はいませんという証拠書類として会社は使います。

その為、扶養家族がいなくても、必要な個所は記入して提出しましょう。

本人が障がい者・扶養親族が障がい者の場合

本人が障がい者もしくは扶養者が障がい者の場合は、ピンクグリーン(扶養親族が該当する場合)オレンジ枠を記入しましょう。

オレンジの部分では、該当する障がい者の情報を記載します。

障がい者の中でも、「特別障がい者」と「一般の障がい者」の2種類があります。



■特別障がい者の条件
・精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある人。
・精神保健指定医などから知的障害者で、重度の判定(A判定)を受けている人。
・精神障害者保健福祉手帳が1級の人。
・身体障害者手帳が1級または2級の人。
・戦傷病者手帳が恩給法別表第1号表ノ2の特別項症から第三項症までの人
・原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律の規定による厚生労働大臣の認定を受けている人
・常に就床を要し、複雑な介護を要する人
・精神又は身体に障害のある年齢 65 歳以上の人(昭和 33 年1月1日以前に生まれた人)で、市町村長、特別
区の区長や福祉事務所長からイ、ロ又はニに準ずる障害があると認定されている人・・・・・・このうち、イ、ロ又
はニの特別障害者と同程度の障害がある人



上記以外の人は、「一般の障がい者」に該当します。

また、障がい者の方は「障害者又は勤労学生の内容」の欄に

・障害の状態
・手帳の種類
・交付年月日
・障害の程度(級など)


を記載しましょう。

勤労学生の場合

本人が勤労学生または扶養親族が勤労学生の場合は、ピンクグリーン(扶養親族が該当する場合)オレンジ枠を記入しましょう。

そもそも勤労学生とは、給与所得のある学生を指していて、収入が130万円以下(令和2年以降)の方が該当します。

また、オレンジ枠にある「障害者又は勤労学生の内容」の欄に

・学校名と入学年月日及び令和4年中の所得の種類とその見積額

を記載しましょう。

(2)給与所得者の保険料控除の申告

参照:「各種申告書・記載例(扶養控除等申告書など)」https://www.nta.go.jp/users/gensen/nencho/shinkokusyo/index.htm

次に、「給与所得者の保険控除の申告」についてです。

簡単に言えば、保険に入っているかいないかを証明する申告書ですので、会社で加入している社会保険以外に入っていない場合はピンク枠だけでOKです。

保険に入っている人であれば、以下の当てはまる項目を記載していきましょう。

生命保険料控除(画像のグリーン枠)

生命保険料控除には、

・一般生命保険料
・介護医療保険料
・個人年金保険料


の3種類があります。


自分がどれに当てはまるのかは、保険会社から送られてくる証明書に記載されています。

では、それぞれの特徴について説明します。

一般生命保険料

一般生命保険料は、計算方法が「A」と「B」の2種類があります。

・新保険料の場合⇒Aの計算方法
※最大40,000円控除

・旧保険料の場合⇒Bの計算方法

※最大50,000円控除

の計算方法で記載しましょう。

計算方法については、左下に記載されていますので、自分の申告額を当てはめて計算しましょう。

但し、それぞれ最大控除額が決まっている為、注意して記載してくださいね。

介護医療保険料

介護医療保険料は、計算方法が「C」に該当します。

一般生命保険料とは違い、計算式は1通りですので、分かりやすいです。

ちなみに、一般生命保険料の「A」と計算方法は同じです。

最大40,000円までの控除となります。

個人年金保険料

個人年金保険料は、計算方法が「D」と「E」の2種類があります。

・新保険料の場合⇒Dの計算方法
※最大40,000円控除

・旧保険料の場合⇒Eの計算方法
※最大50,000円控除

の計算方法で記載しましょう。

計算方法については、左下に記載されていますので、自分の申告額を当てはめて計算しましょう。

一般生命保険料と同様、それぞれ最大控除額が決まっている為、注意して記載してくださいね。

地震保険料控除(画像のオレンジ枠)

地震保険料控除は、

・地震保険料
・旧長期損害保険料


の2種類があります。


それぞれによって計算方法が異なります。

1年間で支払った額を元に、計算式に当てはめて、控除額を記載していきましょう。

最大50,000円までの控除となります。

社会保険料控除(画像のブルー枠)

社旗保険料控除は、年の途中で国民年金保険または国民健康保険に入っていた方に該当します。

新卒の方であれば、1月~3月に国民年金保険料を支払っていたという方も多いはず。

中途の方であれば、求職活動中に国民年金保険料や国民健康保険料を支払っていたのではないでしょうか。

社会保険料控除については、本年度中に支払った額をそのまま記載すればOKです。

実際に支払った全額が控除されます。

小規模企業共済等掛金控除(画像のパープル枠)

小規模企業共済等掛金控除は、主に以下の掛金が該当します。

・独立行政法人中小企業基盤整備機構の共済契約の掛金
・確定拠出年金法に規定する企業型年金加入者掛金
・確定拠出年金法に規定する個人型年金加入者掛金(iDeCoが該当)
・心身障害者扶養共済制度の掛金


小規模企業共済等掛金控除についても、本年度中に支払った額をそのまま記載すればOKです。

実際に支払った全額が控除されます。

(3)給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書

参照:「各種申告書・記載例(扶養控除等申告書など)」https://www.nta.go.jp/users/gensen/nencho/shinkokusyo/index.htm

最後に、給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書です。

独身の場合や、配偶者を扶養に入れていない方は、画像のピンク枠だけでOKです。

では、それぞれの記載方法について解説します。

給与所得者の基礎控除申告書(画像のピンク枠)

「給与所得者の基礎控除申告書」についてですが、ここでは自分の情報を記載します。

ここでよく間違えやすいのが、「収入金額」と「所得金額」についてです。

・収入金額
1年間の給料の金額を記載しましょう。見込みで構いません。
但し、非課税となっている交通費については含めないようにしてください。

・所得金額
裏面にある「各申告書の合計所得金額について」の計算式で計算して、記載します。


所得金額は、給料の金額ではありませんのでご注意ください。

以上で計算した金額を「判定」で、どの金額に当てはまるのかを求めます。

「控除額の計算(画像のブルー枠)」に当てはめて、基礎控除額を記載しましょう。

【事例】
・B男さん 45歳

収入金額は5,000,000円、所得金額は3,560,000円になります。

B男さんの所得金額は、判定では「900万円以下」なのでAに該当します。

基礎控除の金額は、480,000円になります。

給与所得者の配偶者控除等申告書(画像のグリーン枠)

申告書の右側にある「給与所得者の配偶者控除等申告書」の欄には、配偶者を扶養している場合は記載しましょう。

ここでもよく間違えやすいのが、「収入金額」と「所得金額」についてです。
※間違いやすいので、もう一度説明します。


・収入金額
1年間の給料の金額を記載しましょう。見込みで構いません。
但し、非課税となっている交通費については含めないようにしてください。

・所得金額
裏面にある「各申告書の合計所得金額について」の計算式で計算して、記載します。
所得金額は、給料の金額ではありませんのでご注意ください。

以上で計算した金額を「判定」にて、①~④どれに当てはまるのかを求めます。

「控除額の計算(画像のブルー枠)に当てはめて、配偶者控除の額(配偶者特別控除の額)を記載しましょう。


【事例】
・配偶者A子さん 45歳
 年末調整する本人B男さん  45歳

配偶者A子さんの収入金額は1,000,000円とすると、所得金額は450,000円になります。

配偶者A子さんは45歳なので、判定では「48万円以下かつ年齢70歳未満」なので②に該当します。

次に、年末調整をする本人B男さんの基礎控除がAとし、配偶者A子さんの②がクロスするところを「控除額の計算」に当てはめます。

配偶者控除の額は、380,000円になることが分かります。

年末調整をする意味

ここまで長々と頭が混乱するような式を説明してきましたが、そもそもなぜこんな面倒な年末調整をするのかと疑問に思われる方もいるのではないでしょうか。

会社では、毎月給料で引かれている所得税は定められた計算式で概算控除されています。

つまり、毎月控除されている所得税は仮であり、「きちんと年末調整をして本来自分が払うべき税金に整理しようぜ!」ってことなのです。

支払うべき税金は、収入金額やそれぞれが入っている保険料によって異なる為、どうしても年末での調整が必要となります。

面倒ではありますが、自分の支払う税金を損なくスッキリさせる大事なことなのです。

年末調整は対象条件に当てはまっていれば拒否できない

「もう面倒だし、年末調整を拒否したい!」と思う方もいらっしゃいますよね。

そう思われていても、会社に雇用している方であれば、大抵は会社で年末調整することが義務付けられています。

税務署や各市町村からは、「会社で年末調整して税金計算して報告してね!」と言われている為、1人でも拒否すれば担当者はひたすら困ります…。

年末調整をしなくて良い人の条件

会社に所属していれば、ほぼほぼ全員が年末調整するのですが、一部しなくても良い条件の人もいます。

年末調整をしなくて良い人の条件としては、

・1年間(1月~12月支払)の給与の総額が2,000万円を超える人


・その年の給与に対する所得税及び復興特別所得税の源泉徴収について徴収猶予や還付を受けた人

です。


なかなかにいない条件ですよね(笑)

また、雇用契約を結んでいない方については年末調整の該当にはなりません。

フリーランスで働いている方や、雇用契約を結んでいない就労継続支援B型利用者などが当てはまります。

もちろん年末調整をしていない為、源泉徴収票も発行されません。

税金の申告については、請求書や工賃明細などを確認して独自で行うことを忘れないようにしましょう。

実は電子での年末調整義務化も始まっている

これまで、紙での年末調整イメージが強かったかと思いますが、実は少しづつ電子での年末調整が始まっています。

令和3年11月時点では、前々年度の提出枚数(社員の数)が100枚以上であれば、会社は税務署や各市町村宛にe-taxまたは光ディスク等での報告をするよう義務付けられています。

会社の規模によって、今後は電子化による報告となる可能性があります。

電子での年末調整になれば、事務の方に「記入しておいて~」という訳にはいきません。

紙の場合でも言えることですが、ご自身の税金のことですので、この機会に年末調整をしっかり理解しておきましょう。

自分の税金をすっきりさせる為にも年末調整を理解しよう!

いかがでしたでしょうか。

年末調整の書き方をザックリと説明してみましたが、理解していただけたでしょうか。

ぶっちゃけ、年末調整を説明するのは難しいですが、年末調整自体はそこまで難しいものではありません。

年末に払いすぎていた分が戻ってきて、ちょっとしたお小遣いになることもありますし、仕組みを理解して記載できれば最高です。

ぜひ、今年の年末調整から書き方をマスターしてみましょう!

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