住む場所によって住民税が変わる?住む場所よりも注目したい節税方法について。

お金

かりんです!

私が一人暮らしをはじめた時に久しぶりに学生時代の友人たちと集まって飲みに行った時の話です。
久しぶりの集まりだったので「今何しているの?」とかわいわい話をしていた時に、私は地元を出て一人暮らしをし始めたと伝えましたが、
「かりんちゃん、そんな住民税高い場所に住んでるの?もったいない~!」と言われて、目が点になりました。

一応本業では経理を行っている為、住民税がどれぐらいかかるものなのか把握している私は、住んでいる場所は違ったとしても友人と住民税の計算方法が同じ場所に住んでいる為、言葉に違和感を覚えました。
確かに住む場所によって細かい数字は変わってくる場合もありますが、この友人とは同じなんだけどなぁと。

住民税は、住む場所によって意外とそんなに変わらない場合があるんですよね。
住む場所を変えることで節税できると思っている人も多いですが、そこまで大きく変わらないのが現実です。
そこで、住民税の仕組みと節税する為にできることは何があるのかをご紹介していきます!

そもそも住民税はどのようにして決まるのか?

住民税は、昨年1月~12月の課税収入が基準となって住民税が決まり6月~翌年5月まで1年間支払います。
会社で加入している社会保険や個人で加入している保険があればその分は控除として取り扱われます。
扶養者がいれば扶養控除がありますので、扶養人数の分控除されます。
(但し16歳未満は扶養控除の対象となりません。)

ですので、個人によって収入が違っていたり、保険で支払っている金額が違っていたり、扶養人数が違っていたりで住民税が変わってきます。


ここまで、住民税が決まるのは個人の収入・控除の状況によることお伝えしましたが、気になるのは住民税を求める細かい計算方法ですよね。
簡単に言うと、住民税は「均等割額」「所得割額」を合計した額となります。

■均等割額
均等割額は、個人の住民税に固定されている金額です。
ですので、均等割額については収入が違っていてもみんな一緒です。
但し、都道府県・市町村の財政状況や税金の使用用途によって異なります。
例えば、大阪府であると「森林環境税を確保する為」に300円加算しています。
このように、各地の考えなどで変わってくることもあります。

■所得割額
所得割額は、以下の「市町村民税」「都道府県民税」を合計して求めます。

・市町村民税
『前年中の総所得金額 - 所得控除額(保険や扶養控除など) × 税率-税額控除額(基本的には2,500円)=住民税(100円未満切り捨て)』

・都道府県民税
『前年中の総所得金額 - 所得控除額(保険や扶養控除など) × 税率-税額控除額(基本的には2,500円)=住民税(100円未満切り捨て)』

この長い式で求めることができます。
税率は、基本的にどの自治体も、「市町村民税に係る税率」と「都道府県民税に係る税率」の合計が10%で設定されています。
「都道府県に係る税率」「市町村に係る税率」の%割合が違う場合はありますが、合計が10%なのは変わりないので差は基本的にはありません。
そう考えると、自治体によって特に大きな差はないことが分かります。



※ちなみに総所得金額は、給与収入額ではないのでご注意を。
総所得金額の求め方は、さらにややこしいので『国税庁No.1410給与所得控除』を参照してください。
国税庁が作成した表を見て計算した数字を、給与収入から控除した額が総所得金額となります。

住民税は本当に住んでいる地域によって大きな違いはないのか?

では、果たして本当にそこまで差がないのかどうか、A子さんの例を基準として比べてみましょう。
A子さんが、もし同じ収入同じ控除条件で、大阪府で基本的な税率を適用している堺市と基準より税率を下げている田尻町に住んでいた場合を比べます。

【独身A子さんの情報】
・給与所得 2,580,000円
・社会保険料 560,000円
・基礎控除 330,000円(扶養者がいなくても全員基礎控除がある。)

■堺市の場合
均等割額(市町村民税):3,500円
均等割額(府民税):1,800円

所得割額(市民税と府民税合わせて10% ):166,000円

合計171,300円が堺市の住民税となります。



■田尻町の場合
均等割額(市町村民税):3,200円
均等割額(府民税):1,200円

所得割額(市民税と府民税合わせて9.4%):156,000円
所得割額は基本的に堺市と同じではありますが、田尻町では平成29年から令和5年まで所得割額にかかる税率を0.6%減税する取り組みを行っています。

合計160,400円が田尻町の住民税となります。




こう見ると、大阪で標準的な堺市・安いと言われている田尻町ですが、年間で10,900円の差がありました。
これをたった10,900円と考えるか、10,900円もと考えるかは個人差があるかと思いますが、これだけの金額で住む場所を変えるかどうかまで考えるのはいかがなものかと私は思います。

また、均等割額よりも所得割額の方が差が大きいので、年収の違いが大きなポイントとなっていることが分かります。

(令和2年7月5日調べ)

極端に全国で住民税が高い市町村から安い市町村へ引っ越しても差は年間10,000円ちょっと程度。

今度は、極端に全国で高い市町村から安い市町村へ引っ越しすればどれぐらい違うか比べてみます。

実際、全国で高いと言われている市町村は兵庫県豊岡市です。
また同じようにA子さんの額を基準にして比べていきます。

【独身A子さんの情報】
・給与所得 2,580,000円
・社会保険料 560,000円
・基礎控除 330,000円(扶養者がいなくても全員基礎控除がある。)

■豊岡市の場合
均等割額(市町村民税):3,500円
均等割額(県民税):2,300円

所得割額(市民税と府民税合わせて10.1%):168,000円

以上が豊岡市の住民税となります。

豊岡市がなぜ一番高いと言われているのかというと、主に2点あります。 1つ目は、県民緑税として県民税には800円含まれている点、2つ目は所得割額にかかる税率が本来10%であることに対し+0.1%課税されていて合計10.1%の税率が適用されている点があるからです。
こういった自治体独自の違いがある為、住民税が高くなるかどうかが決まってきます。
合計173,800円が豊岡市の住民税となります。


一方、全国で安いと言われているのが先ほど紹介した田尻町です。
もう一度田尻町の住民税を記載しますね。

■田尻町の場合
均等割額(市町村民税):3,200円
均等割額(府民税):1,200円

所得割額(市民税と府民税合わせて9.4%):156,000円
合計160,400円が田尻町の住民税となります。


結果、日本で住民税が高い豊岡市と安い田尻町はどれだけ年間違うのかと言うと、年間13,400円差がありました。


節税にはなりますが、実際ピンポイントで豊岡市に住んでいる人が田尻町へ行くことは現実的ではありませんし、そこまでして引っ越しするほどなのかどうかとも思えますよね。

(令和2年7月5日調べ)

住民税を節税したい人は控除の項目に注目しよう!

では、住民税を少しでも抑えたい人はどうしたらいいのかということですが、控除対象である項目に注目することが大事です。
控除の対象となっているものは、実際に住民税から控除される金額である為、大きく節税したいと思っている人は控除で節税するしかありません。
但し、控除対象となっているものには条件がありますので、誰でも当てはまるものではありません。
もし当てはまるものがあれば、節税することができますので試してみてはいかがでしょうか。


■主な控除対象のもの

・医療控除を受ける。
医療控除とは、1月~12月中に発生した医療費から100,000円を引いた額が控除されます。
但し保険金を受け取った場合は、保険金も差し引く必要があります。
残った分については、医療控除されますので、年間で医療費が結構かかっているという人は医療控除をして節税しましょう。

・ふるさと納税をする。
ふるさと納税は、実質住民税+2,000円支払うことになるので、節税とは言えないかもしれませんが、お礼の品をもらうことができる為、日々の食費やおやつ代などは軽減されます。
ふるさと納税をすると、所得税又は住民税がふるさと納税した分引かれて請求されるので月々の負担は少しではありますが軽減されます。
ちなみにふるさと納税については『ふるさと納税って何が得なのかわからない人へ。』で紹介しているので参考にしてください。

・私的年金制度や保険に加入する。
住民税は、会社で加入している保険以外に私的で加入している年金や保険で支払っている額をプラスで控除することができます。(但し、全額そのまま控除されない場合もあります。詳しくは『国税庁 No.1140 生命保険料控除』参照。)
将来何があるか分かりませんし、年金や保険をかけておいてさらに住民税からも控除されればお得ですよね。
但し、むやみやたらに加入してしまうと保険料自体が高くついてしまって節約できていない状況になるかもしれません。
本当に必要なものかどうか確認してから加入することをおすすめします。

・扶養者を増やす。
もし親や兄弟姉妹など家族が働いていない場合もしくは収入が1,030,000円以下であれば、扶養に入れることができます。
扶養者がいるかどうかでかなり違ってきますので、もし周りに扶養として入れるような人がいれば入ってもらいましょう。
また、子どもが増えればいいのではないか?と思っても、現在では16歳未満は扶養控除の対象とならないので生まれてすぐには控除されません。

ちなみに住民税の扶養控除額はこのようになっています。
・16歳~18歳:330,000円
・19歳~22歳:450,000円
・23歳~69歳:330,000円
・70歳以上(同居老親等):450,000円
・70歳以上(その他):380,000円

住民税は収入が上がれば一緒に上がっていくもの。

今回は、税率が違うところをあえて比べましたが、税率に違いがあるところがいくつもあるかというとそうでもありません。
所得割額に適用される税率は、全国で10%と決まっているので、異例でない限り税率に差はないです。
住民税に係る税率については、各市町村のホームページに掲載されているので、今住んでいるところがどのような設定になっているのか確認してみてもいいかもしれないですね。

また、住民税を節税しようと思っても控除できる項目の条件に当てはまらないことが多いです。
ですので、収入が上がれば同時に住民税も上がっていくものであると予め認識した方が気持ち的には楽です。

住民税は1年遅れでやってくるので今手元にお金があっても来年どうなっているか分からないことを見越して、余裕を持った生活をしておくことが大事です。
是非住民税の仕組みを理解して、暮らしていきましょう!

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